窓ぎわのトットちゃんも学んだシュタイナー教育|お受験にどうやって取り入れる?

日本でシュタイナー教育を行っているのは、2018年8月時点で、全日制学校で7校以上、園だと50以上に達しています。
しかし、その理念や教育内容はほぼ知られていないというのが実状です。
子供にどんな教育を受けさせようかとお悩みの皆さんに、黒柳徹子さんや俳優の斎藤工さんが学習したというシュタイナー教育の理念や特徴をご紹介していきます。

黒柳徹子さん、斎藤工さんが受けたシュタイナー教育とは

「シュタイナー教育」とは、20世紀初めのオーストリアの哲学家、ルドルフ・シュタイナー博士が提唱した教育思想のこと。
シュタイナー氏が設立した、男女共学で全ての社会階級の子どもが学べる学校がモデルになっています。
小学校から高校までの12年間に、子どもたちの発育段階に即した授業を行い、「主体性を持ち、自分の意志で行動する人間」「一切の偏見から自己を解放できる自由な人間」へと成長させることを目的としています。

シュタイナー教育を受けた日本人として有名なのは、タレント・ユニセフ親善大使である黒柳徹子さん。
自伝『窓ぎわのトットちゃん』には当時の様子が描写されています。
さらに、近年では俳優の斎藤工さんがシュタイナー教育の影響を受けているとして話題になりました。

「シュタイナー教育」においては、「教育そのものが芸術行為であるべき」との考え方や、7年ごとに成長の節目を迎えるという「7年期説」に基づいています。
成長段階ごとに人間の4つの構成要素(物質体・生命体・感情体・自我)をバランスよく成長させ、子どもたち一人ひとりに合った教育を施しているのです。

「シュタイナー教育」を施す最初の学校は、第1次世界大戦直後の1919年に、ドイツで立ち上がりました。
その後、世界中に「シュタイナー教育」が広がり、現在では世界60ヶ国以上でシュタイナー博士の教育理念が実践されています。

シュタイナー教育の内容

「シュタイナー教育」独特の教授法として名高いのが、「フォルメン」や「オイリュトミー」です。
「フォルメン」は、曲線や直線、幾何学模様などを描くことで、集中力をつけたり、指先の訓練をしたりすることが目的。
数学や美術の基礎的学習として位置づけられています。
「オイリュトミー」は、音楽に合わせて運動し、他者と調和する感覚や自然で美しい身ぶりを身につけることを目的としています。

「シュタイナー教育」では12年にわたる一貫教育を重視しています。
1年から8年までを同じ担任が務めることで子どもの成長全体を見通し、長期的な視点で教育にあたっているのです。
どんな教科であっても歌や詩といった芸術活動を通して学びがあり、授業そのものが芸術的なのも、「シュタイナー教育」の特徴です。

早期の知的教育を避けるため、テレビやゲーム、映画などを基本的に禁止しています。
視覚的な要素に頼らず、話だけで物語を伝え、子どものイメージをふくらませます。
抑えた色合いと静かな環境、規則正しい生活リズムを重視し、天然の素材で作られたおもちゃを与えたり、有機栽培された野菜や添加物を極力取り除いた食材を用いたりするのも、「シュタイナー教育」の特徴と言えるでしょう。

さらに、主要教科から1教科だけを選んで何週間にもわたって集中して学び続ける「エポック」といわれる時間があり、そこでの学びを各教科への知識の深化につなげています。

シュタイナー教育を取り入れたお受験対策

「シュタイナー教育」は、お受験にいかに役立つのでしょうか。
「シュタイナー教育」で重視されるのは、「自然の素朴さ・温かさ」。
学校の道具にも自然素材が使われており、手で触って、肌で触れて、その温度や手触りの違いを感じていきます。

同じ日の光、雨、どんよりとした天気、花、木などを見ても、「シュタイナー教育」を受けているお子さんとそうでないお子さんとでは、感受性に大きな違いが生じているかもしれません。
その年齢ごとに伸ばすべきポイントをしっかりとらえ、決してタイミングを逃さないというのも、「シュタイナー」教育が大切にしていることです。
子どもを決して背伸びさせず、子どものその時期でしか育めない感性を、芸術性を高めていくことが、のちのちの子どもの「真の自由」にもつながるというのです。

お受験とはまるで逆のように聞こえるかもしれませんが、お子さんがお子さんらしく育つことは、画一化されつつあるお受験戦争の中で、とても目立つものです。
日々の生活の中に美を感じ取る力、洞察力や達成感を育み、生き生きとした毎日を過ごすことが、お受験の場でも魅力として感じられるはずです。

まとめ

日本では多種多様な教育方法が提唱されています。
わが子にはどんな教育方法が合うのかと迷いことはあるでしょう。
その中で大切なのは、他者の意見に流されず、お子さんに合うものを選ぶことです。
「シュタイナー教育」を実践している園では、見学会を行うところも多くあります。
ぜひ教育の現場に一度足を運んでみてください。

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