時計の読み方の教え方5STEP┃教えるときの2つのポイントも

時計の読み方の教え方5STEP┃教えるときの2つのポイントも

子どもが時計や時間に興味を持ったり、小学校への入学を意識する時期になったりすると、時計の読み方を教えるべきか悩む親もいるでしょう。時計の学習は、子どもが10までの数が言えるようになれば、幼児期でも始められます。

しかし、子どもにとって時計の概念は難しく、親の側にとっても教え方が難しい点が問題です。子どもが数字に苦手意識を持たないよう、ポイントを押さえながら正しい順番で教えることが求められます。

当記事では、時計の読み方を教える際の5つのステップと、意識したいポイントについて解説します。

1.子どもに時計の読み方を教えるのはいつから?

公立小学校の場合、時計の読み方は1〜2年生で習います。とはいえ、可能であれば幼稚園の段階で身につけておくとよいでしょう。

小学校生活は、幼稚園や保育園での生活と雰囲気が変わり、時間割がきっちりと決められて時間通りの行動が求められます。入学してから戸惑わないためにも、小学生になる前に時計が読めると子どもも安心です。

1-1.子どもが時計の読み方を理解するメリット

子どもが時計の読み方を理解するメリットには、以下の3点が挙げられます。

・時間の感覚が身につく

デジタル式時計では現在の時刻しか分かりませんが、アナログ式時計は「予定時間まで後何分か」を文字盤で見ることができます。たとえば、「後10分で出かける時間」というように、時間の感覚が身につきやすくなるでしょう。

・規則正しく生活し自立心が育つ

「7時になったらご飯を食べる」「9時になったら寝る」など、あらかじめ1日のスケジュールを決めれば、自分で時計を見て動くことができます。自立心の育成にもつながり、自分で考えて行動できる人間になるでしょう。

・算数の授業の予習になる

「時計」は子どもにとって難しく、つまずきやすい単元です。早めに理解しておくことで自信につながり、落ち着いて授業に臨めます。

また、高学年で学習する「速さ」の単元も、時計をうまく読めないことで苦手に感じる子どもがたくさんいます。算数を苦手科目にしないためには、しっかり時計を読める必要があります。

2.【STEP別】時計の読み方の教え方

時計の読み方を教える際は、まずアナログ式時計の準備が必要です。小学校で使うタイプと似ているものであれば、スムーズに学習できます。文字盤の数字がローマ数字でないもので、1~12までの数字が省略されていないもの、60分ぶんの刻みが入っているもの、文字が大きく読みやすいものを選びましょう。

以下では、アナログ式時計を使った時計の読み方の教え方を説明します。

2-1.【STEP1】短針・長針の読み方を順番に教える

最初に、時計には1〜12までの数字が書いてあることを一緒に見て確認しましょう。アナログ式時計を手元に置いて指差しながら、短い針が数字を指したときに「◯時」ということを教えます。同時に、長い針が文字盤の細かい目盛りを移動し「◯分」を表すことを説明します。

針の動き方が分かったら、はじめのうちは短針だけに注目してもらいましょう。「短い針が5に来たら夜ご飯の買い物に行こう」「8に来たら寝る時間だよ」などと声をかけて、時計に興味を持たせることが重要です。

次に、長針にも注目してもらい、「ちょうど◯時」を説明します。「短い針が3で長い針が12のとき、ちょうど3時だよ」などの具体例を出します。生活の中で少しずつ理解を深めることがポイントです。

2-2.【STEP2】1~60の数字を覚える

前提として、1〜60までの数字を知らなければ時刻を読むことができません。長い針と短い針が示すものを理解でき、「ちょうど◯時」が分かってきたら60までの数字を覚えましょう。

11~60までの数は、アメ玉などで10のまとまりを作り、「まとまりがいくつあるか、バラは何個か」を数える方法で教えます。子どもが混乱しないよう、数える対象は同じものにすることがポイントです。アメ玉ならアメ玉だけ、コインならコインだけを用います。

60まで言えるようになったら、「時計の長い針は60個の目盛りを進むよ」と教えて実際に60個の目盛りを数えます。

2-3.【STEP3】「30分」の感覚を身につけさせる

子どもが時計の基本的な動きを理解したら、次は「◯時半(30分)」の感覚を身につけさせます。「長い針が6に来ると『半』だよ、1周りの半分だね」と言いながら確認します。「半」は目盛り30個分であり、「30分」と言うことも説明しておきましょう。

30分の感覚を身につけさせるためには、実際に30分の時の流れを体感させることがおすすめです。2時半になったら「今短い針が2で、長い針が6だから、2時30分だね。後30分でおやつだよ」などの声かけをすると、子どもは30分の時間経過を感じることができます。

2-4.【STEP4】5の倍数を意識して分単位の感覚を身につけさせる

長い針が1を指しているときは「5分」、2を指しているときは「10分」と読むためには、5の倍数を意識させることが効果的です。

最初は「長い針が数字の12から1にいくまでに5個動くから5分だよ」と言いながら、目盛りを実際に数えて体感的に理解します。次に、時計の数字はすべて5分ごとに振られていることを説明し、5の倍数を暗記して60まで言えるように練習させましょう。

5の倍数ごとに考えていく時計の仕組みが分かったら、「分」の感覚を掴んで「53分」のような細かい時間についても瞬時に読みやすくなります。

2-5.【STEP5】時計の針を動かしながらトレーニングを重ねる

5の倍数ごとに文字盤の数字が大きくなる時計の概念が分かったら、針を動かしながらクイズ形式の問題に取り組ませましょう。

最初は長針を1から12まで順番に動かし、子どもが「5分、10分、15分…」と答えられたら、数字の間の目盛りを指します。「22分」「47分」など、細かい時間も分かれば、ほとんどゴールです。

次は、短い針が数字の間を指している場合の理解を教えます。たとえば、2時55分のときは、短針が2よりも3に近い位置にあるため「3時55分」と間違えて読む傾向があります。短い針が3を過ぎるまでは2時であることを理解してもらいましょう。

3.子どもに時計の読み方を教えるときのポイント

時計の読み方を教える場面では、机の前に座らせて「勉強」という雰囲気を作ってしまうと、子どもにプレッシャーをかける可能性があります。時計の読み方を教えるときは、日常生活の中で自然と時計や時間を意識できるようにしましょう。

時計の読み方を教えるときのポイントは以下の2点です。

・不定期で時間を尋ねてみる

時間について一通り理解が進めば、生活シーンの会話の流れで時間を尋ねてみましょう。はじめはちょうどの時間から尋ね、30分、5の倍数、さらに小刻みの時間と難易度を上げます。「今何時?」に答えられるようになったら、「後何分で出かける時間?」という問いを投げかけるのもおすすめです。

・知育教材を使って楽しく学ばせる

時計を学ぶための知育玩具には絵本・アプリ・学習用時計など、さまざまな種類があります。遊びの延長で楽しく時計に触れられるものを選ぶことが、学習を継続するコツです。その日の気分に応じて、使い分けるのもよいでしょう。

絵本を使った学習は、ストーリーを楽しみながら自然と時間や時計の理解を深めてくれます。時計付きの絵本の場合は、より詳しく時計の読み方を学ぶことができます。

アプリでの学習はゲーム感覚で取り組むことができ、学習に飽きてしまった場合や、出先でのちょっとしたスキマ時間に学ぶ場面でおすすめです。学習用時計は、文字盤が分かりやすく色分けされていたり、目盛りに0~59まで数字が振られていたりなど、学習を効果的に進める工夫が施されています。

まとめ

時計の読み方は小学校で学びますが、余裕があれば就学前から学習を始めることがおすすめです。早いうちに時計が読めれば授業の予習になるだけでなく、時間感覚を身につけて生活リズムを保つことも可能です。

時計の読み方を教えるときは、時間は1〜12時まであるということに始まり、60まで数える、30分を理解する、5の倍数を意識する順番で進めるのがよいでしょう。家庭生活の中で自然と時間を意識できるよう、知育教材を取り入れることも1つの方法です。

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