小学校受験の面接は子供と保護者の人となりを評価する重要な機会です。本記事では、面接での成功のポイントやマナーについて詳しく解説します。受験を控えた保護者の方はぜひ参考にしてみてください。適切な準備と心構えで、志望校合格に近づくことができるでしょう。
目次
小学校受験の面接では何を見られる?
小学校受験の面接では、子供の自立心や問題解決能力が重点的に評価されます。面接官は具体的な質問を通して、子供がどのように困難な状況に立ち向かい、解決策を見出すのかを見極めようとします。
例えば、「お友達と喧嘩をしたときはどうしますか?」といった質問があります。これは、子供が人間関係のトラブルにどう対処するのか、自分の感情をコントロールできるのかを確認するためのものです。「まずは謝ります。そして二度と同じことを繰り返さないよう気をつけます」といった答えからは、反省の心を持ち改善しようとする前向きな姿勢がうかがえます。
また、「一人で登校するのは不安ですか?」といった質問もあるでしょう。「最初は緊張するけど、慣れればできると思います」と答えられれば、多少の不安はあっても自立心を持って乗り越えようとする心構えの表れと捉えられます。
このように、面接では予め正解が用意された知識を問うのではなく、子供の内面的な力を引き出そうとします。子供の言動から読み取れる資質を、総合的に判断するのです。
お受験面接の基本と重要なポイント
保護者のみの面接では、志望動機や教育方針が問われることが多いです。学校の特色をよく理解し、我が子の個性に合った教育を求める姿勢を示すことが重要です。また、質問に対して具体的かつ簡潔に答えられるよう、夫婦で綿密に打ち合わせしておくことが求められます。
親子面接では、その場の雰囲気に合わせて臨機応変に対応する力が試されます。お子さんが答えに詰まったら、適度にフォローを入れつつも、主体性は譲らないよう心がけましょう。温かく見守る姿勢で臨めば、良好な親子関係をアピールできるはずです。集団面接の際は、人より先に手を挙げて発言するなど、積極性を示すことが好印象につながります。ただし、他者の意見を尊重し、協調性を持って振る舞うことも忘れてはいけません。
面接で評価されるポイント
面接はコミュニケーションの場です。面接官の質問をしっかりと聞き、要点を掴んで的確に答える力が問われます。言葉使いの丁寧さ、表情の明るさ、声の大きさなど、基本的なコミュニケーションスキルの高さが評価につながります。
志望校の教育理念や方針をどれだけ理解しているかは、合否を分ける重要なポイントです。単に「良い学校だから」という理由ではなく、建学の精神に共感し、我が子の成長にとってふさわしい環境だと判断した根拠を示せるかが問われます。受験前の学校説明会には必ず参加し、学校の特色を詳しく知っておく必要があります。
面接では、志望校の一員としてふさわしい素養や適性を備えているかどうかが見られます。求められるのは、学校の価値観に合った人間性です。例えば、キリスト教主義の学校であれば、宗教的情操の芽生えが感じられるか。音楽教育に力を入れる学校なら、表現力や芸術的感受性の豊かさが問われることになります。事前の情報収集を通じて、学校の求める生徒像を把握し、我が子の長所を面接でアピールできるよう準備しましょう。
保護者面接で期待される質問と最適な答え方
保護者が準備すべき質問内容
「なぜ本校を志望されたのですか?」 |
---|
これは保護者面接の定番ともいえる質問です。学校選びのポイントや、志望校の教育方針への理解度をアピールする絶好のチャンスと捉えましょう。 例えば、「貴校の一貫教育のシステムに魅力を感じました。幼少期から着実に学力を積み上げ、社会で活躍できる人材を育成する理念に共感しています」など、建学の精神や学校の特色に具体的に言及しつつ、我が子の将来像とも結びつけて熱意を示すことが重要です。 |
「ご家庭ではどのようにお子さまの教育に取り組まれていますか?」 |
---|
ここでは、お子様の潜在能力を引き出すための家庭での働きかけや、日々の過ごし方について聞かれます。学校教育とご家庭の方針が一貫していることをアピールするチャンスです。 「子供の興味関心を大切にし、できるだけ多くの体験をさせるよう心がけています。毎日、本の読み聞かせをして言葉に触れる時間を設けたり、美術館や音楽会に出かけたりしています」など、お子様の情操教育に熱心に取り組んでいる姿勢を具体的なエピソードを交えて伝えましょう。 |
効果的な回答戦略
面接官が保護者の価値観や教育方針を理解するために、具体的な教育目標や家庭でのルールを明確に説明することが効果的です。こちらも具体例を見ていきましょう。
「お子さまの長所と短所をお聞かせください」 |
---|
我が子の個性を客観的に捉えられているかどうかが試される質問です。長所については、お子様のエピソードを交えて具体的に述べる工夫が必要です。 例えば「粘り強く最後までやり遂げる力があります。この前も、苦手だった自転車の補助輪を外すのに何度も挑戦し、やっとできた時には大喜びでした」など、努力を重ねて目標を達成した経験を話題にするのが効果的でしょう。 短所については、あまり深刻に受け止めている様子を見せないことが賢明です。 あくまで長所を伸ばすための課題と前向きにとらえ、克服に向けた取り組みを説明します。例えば「時々、気の合う友達とばかり遊んでしまうところがあるので、もっと視野を広げられるよう、普段から色んな友達と接する機会を増やしています」など、お子様自身も成長の糸口をつかんでいることを強調するとよいでしょう。 |
「ご両親のお子さまへの思いをお聞かせください」 |
---|
親の教育観が色濃く反映される質問です。 ポイントは「人間性豊かな子供を育てたい」といった抽象的な表現に終始せず、具体的な目標とそこに至る道筋をイメージできているかどうかです。 例えば「心身ともに健康な子に育ってほしいと思います。栄養バランスの取れた食事を心がけ、外で思いきり体を動かす時間も大切にしています。また、感謝の気持ちを忘れず、周りの人に思いやりを持って接することができるよう、普段の何気ない会話の中で伝えるよう心がけています」など、理想の姿と、それを実現するための家庭での取り組みをリンクさせて説明できれば説得力が増します。 |
お子さんの面接 自信を持って臨むための準備
面接でのお子さんの振る舞いについて
お子さんに教えるべき基本的なマナー
服装とマナー 面接での適切な装い
父親の服装
母親の服装
母親の服装は、上品さと品格を感じさせるものを選ぶのが賢明です。ワンピースやスーツなど、フォーマル感のある装いがおすすめ。色はネイビーやグレー、ベージュなどの落ち着いたトーンを選ぶと、柔らかく優しげな印象を与えられます。スカート丈は膝が隠れる程度の長さ、袖は七分丈など、露出を控えめにすることも大切。アクセサリーは最小限にとどめ、清楚な雰囲気を心がけましょう。
ヘアスタイルもシンプルにまとめ、メイクは控えめに。母親らしい、優しく知的な印象を与える装いを意識すると良いでしょう。
お子さんの服装
お受験の面接では、お子さんも小学生になる心づもりが感じられる装いが望ましいです。男の子の場合は、白やブルーのシャツ、ネイビーのズボンに、ニットのベストを合わせるのがおすすめ。女の子なら、白のブラウスに、ネイビーやグレーのジャンパースカートがよく選ばれます。リボンやカチューシャなど、可愛らしいアクセントを添えると良いでしょう。
靴下は男女ともに白、靴は黒の革靴で統一すると、すっきりとした印象になります。全体的に、明るく伸びやかなイメージを意識することが大切。また、家族でトータルコーディネートを考え、統一感のある装いを演出するのも効果的。お子さんの服装を通して、家族の結束の強さをアピールできるはずです。
本番に向けては、家族みんなでお受験スタイルを確認し、当日に備えましょう。