小学校受験は国立のみでも油断大敵!国立小学校の受験対策のポイントや塾の必要性

この記事では、国立小学校受験の試験内容や対策について詳しく解説します。国立小学校の受験は私立よりも易しい、と考えている方もいるかもしれません。しかし、国立小学校の受験も狭き門。日頃からしっかり対策しておくことが重要です。お子様の小学校受験は国立のみを考えている方や、国立小学校への進学に興味がある方は、ぜひこの記事を受験対策に役立ててください

小学校受験は国立のみだと抽選によるリスクがある

国立小学校には、入学試験とは別に「抽選」というシステムがあります。

抽選は1回しか行わない学校もあれば、試験の前後にそれぞれ1回ずつ、合計2回行うところもあるなど、学校によってさまざまです。しかし、どの国立小学校も抽選は運がすべて。いくら能力検査の結果が良くても、抽選に落ちてしまえばそもそも受験すらできない可能性があります。

そのため、いくらお子様の能力が国立小学校合格ラインに達していたとしても、国立のみで受験をするのは危険。私立小学校と併願にするのが得策と言えるでしょう

1-1. 国立小学校の受験で抽選があるのはなぜか

受験する側からすると、残酷なシステムともいえる抽選が導入されている理由、それは2つあります。ひとつが、受験希望者の数。国立小学校は非常に人気が高いため、希望者すべて受験するとなると、規模が大きくなり、試験会場や採点などの対応が追い付かなくなってしまいます。そのため、あらかじめ抽選で対応可能な人数に絞り込む、というわけです。

もうひとつの理由は、国立小学校が担う役割にあります。国立小学校は教育研究を実証実験する場でもあります。つまり生徒たちは新しい教育の実験対象です。実験対象の生徒たちがすべて成績優秀だと、実験結果も偏ってしまいます。そこで、抽選によってさまざまなタイプの生徒を集めているのです。

「では試験をせずにすべて抽選で選べばいいのでは?」と思った方もいるのではないでしょうか?しかし、すべて抽選にした結果、あまりにも能力の低い子供が集まってしまうと、効率的に実験ができなくなってしまいます。そのような事態を避けるため、試験によって教育実験を効率よく進められる生徒を選別しています。

国立小学校の試験内容・対策ポイント

国立小学校の受験の合否は運が左右するとはいえ、試験にクリアする実力を身に付けておくことは大前提です。細かな試験内容は学校によって異なりますが、おおむね以下の通りです。

【 国立小学校の試験内容 】

  • ペーパーテスト
  • 行動観察
  • 制作課題
  • 運動テスト
  • 面接・口頭試問

全体的な受験対策として必要なことは2つ。「場慣れ」と「適応力」です。
塾に通うことでペーパーテストに慣れておく、受験用の服装や独特の雰囲気に対応できるようにしておきましょう。

また、行動観察や運動テストでは、子供の「素の部分」がチェックされ、家庭での言動が推察されます。日常生活の中で言葉使いやマナー、ルールを指導しておくことも大切でしょう。

次の項では、各分野における対策を、より細かく解説します。

2-1. ペーパーテスト

国立小学校受験のペーパーテストは、中学及び高校受験のように、科目別に分かれたテストではありません。主に「言語」「形」「数」「比較」「常識」「位置関係の理解」など、幼少期に学ぶべき知識・知能が問われる内容です。

【 主な課題 】

課題内容
お話に関する記憶課題文であるお話(民話やイソップ物語など)を聞いた後にその内容に関する質問に回答
図形の課題同じ図形を探す課題や、見本と同じ図形を作るための組み合わせを見つける課題など
数の課題絵を見て数を数える課題や、足し算・引き算の要素が盛り込まれた課題など
比較問題「重さ」「大きさ」「量」「長さ」などを比較する課題
常識課題日常生活におけるルールやマナー、日本の伝統行事、花や生き物の名前などを問う知識問題
位置を理解する課題マス目や地図を用いて位置を問う課題や、上下左右の関係を問う課題
言語に関する課題語彙力や文法的な要素を問う課題

【 ペーパーテストの対策方法 】

  • 幼児教室や塾に通って場慣れしておく
  • 対策本などを使って練習問題を解かせる
  • 試験当日の時間に合わせて勉強する

2-2. 行動観察

行動観察では5~10人ほどのグループを作って、20分程度自由に遊ばせたり特定の課題に取り組ませたりして、どのような行動をとるのかを観察。振る舞いやコミュニケーション能力などを審査するために行われます。主に、以下の課題のうち、いずれかが出題されることが多いようです。

【 主な課題 】

課題内容
自由遊び部屋にあるさまざまな遊具や道具を使って自由に遊ぶ
集団におけるコミュニケーションチームを作って特定の課題に取り組む
真似・模倣試験官がポーズをとったり踊ったりしているのを真似する
勝敗のあるゲームじゃんけんや玉入れなど

【 行動観察の対策方法 】

  • 基本的な挨拶、はっきり返事することを指導する
  • きちんとした姿勢で座ることを教える
  • オープンスペースなどに積極的に出向き、知らない子供と交流する機会を意識的に設ける
  • 一定時間ひとつのことに集中して取り組ませる
  • 限られたおもちゃだけを用意して、創造力を駆使して遊ぶ機会を与える

2-3. 制作課題

制作課題では工作や絵画などの課題が出題されます。子供たちがハサミや糊、絵の具などを使って作品を作る過程を観察し、手先の器用さを審査します。また、洋服をたためるか、ぞうきんを絞れるかといった生活習慣に関連した作業を出題する学校もあります。

【 主な課題 】

課題内容
手先・指先の課題「塗る」「折る」「ちぎる」「結ぶ」「こねる」「貼る」「ねじる」「通す」「つまむ」「切る」
生活習慣の課題ぞうきんを絞る、ものを包む、洋服をたたむ、など

制作課題はいわば工作やお手伝いと重なる部分も多いので、絵を描いたりものを作ったりするのが得意な子供は良いのですが、苦手な子供は練習時点でつまずいてしまいがち。そんな時は子供が「楽しい!」と思えるよう、小さな成功体験を重ねてあげるようにしましょう。

【 行動観察の対策方法 】

  • いきなり完璧にやらせようとするのではなく、一つひとつの過程をしっかりこなすことを意識する
  • 毎日小さな工作に取り組む
  • 靴ひも結び、洗濯物たたみなどをお手伝いの習慣にして毎日実践させる

2-4. 運動テスト

運動テストはスキップやケンパなど個別に行う課題と、鬼ごっこやイス取りゲームなど集団で行う課題の2種類があります。運動能力だけでなく、一生懸命取り組んでいるか、指示通りに行っているかといった、課題に取り組む姿勢も評価の対象です。

【 主な課題 】

課題内容
スキップ系スキップやケンパ、片足ケンケンなど
跳躍系縄跳びやゴム飛び、跳び箱など
ボール系ボール付き、ボール投げなど
指・腕の力お手玉、鉄棒にぶら下がるなど
体操系でんぐり返し、模倣体操など
登る系ジャングルジム上り、肋木(ろくぼく)など
走る系かけっこなど
集団ゲーム鬼ごっこ、リレー、ドッヂボールなど

動テストでは、この時期の子供にふさわしい運動能力が備わっているかどうかがチェックされます。そのため課題は、普段遊びや幼稚園で行われているような内容です。そこで、テスト対策というよりも、親子で楽しむ時間として練習に取り組むとよいでしょう。

【 運動テストの対策方法 】

  • 簡単な運動・好きな運動から始める
  • 公園などで遊ぶ習慣を身に付ける
  • 運動系の習い事に通わせる

2-5. 面接・口頭試問

国立小学校の面接・口頭試問は「保護者と子ども、それぞれ別に行う面接」と「親子面接」の二通りです。国立小学校の面接の多くは、子供は立ったままで行います。また、質問に対する回答だけでなく、姿勢よく立っていられるか、ハキハキと答えられるかどうかも審査されます。

【 主な形式 】

形式内容
子供のみの面接・口頭試問名前や生年月日、受験会場までの交通手段、趣味・好きなことなどに関する質問
親子面接子供の長所・短所、学校に期待すること、通学手段などに関する質問

面接・口頭試験の対策は一朝一夕にできるものではありません。普段の親子のコミュニケーションにおいて、以下のことを意識してみましょう。

【 面接・口頭試問の対策方法 】

  • 子供に5W1Hを意識した質問をする
  • 単語ではなく文章で話すことを習慣化させる
  • 日常会話のテンポを速くする

国立小学校の受験のために塾に通わせるべきか

国立小学校専願で受験を考えている場合でも、塾に通わせた方が良いでしょう。理由は以下の通りです。

国立小学校受験のために塾に通わせるべき理由

  • 行動観察は日頃からの訓練が大切であるため
  • 普段からしっかりした服装に慣れることができるため
  • 共働きの家庭の場合、家での学習時間確保が難しいため

国立小学校では、子供たちの集団の中における言動も審査の対象になります。普段から集団行動での訓練を受けていない子供は、試験で上手に対応するのは難しいでしょう。一方塾に通い、しっかりトレーニングを受けている子供は、受験本番でもスムーズに実力を発揮できます。また、受験を意識した服装で塾に通うことで、「当日慣れない服装に子供が困惑した」という事態を避けることもできるでしょう。

このほか、共働きで子供を延長保育に預けている、という家庭は、家での学習時間を確保するのが難しいもの。きちんと受験対策の時間を確保するためにも、塾に通わせた方が良いでしょう。

国立小学校の受験に向けた対策スケジュール

国立小学校の入試は12月に始まります。そして、受験の準備は年中の11月から始めるのが理想です。理由は、四季に関する問題が出題されることが多いため、1年間あれば四季を体験することができるからです。また、早い段階で志望校を絞ることもできます。受験準備は早いに越したことはありません。以下の例を参考に、スケジュールを組んでみてください。

【 国立小学校受験の対策スケジュール例 】

時期やること
年中11月~12月
  • 情報収集
  • 学習計画を立てる
年中1月~2月
  • 年中の復習から勉強をスタート
年中3月~年長4月
  • 春期講習に通う
  • 願書に書くエピソードを考え始めておく
  • 女子は願書写真撮影用の髪型を決めておく
年長5月~7月
  • 模試を受ける
  • 学校説明会に参加
  • 受験用品・当日の洋服の準備
  • 願書写真撮影
年長8月~9月
  • 塾に願書を提出して添削をしてもらう
  • 当日の身だしなみをチェック
  • 出願スケジュールの確認
年長10月~11月
  • 過去問にチャレンジ
  • 体調管理に気を付ける
  • 学習の総まとめをする

国立小学校の受験では早めの服装の準備も必須

国立小学校受験の洋服は早めに準備しておきましょう。「抽選に通ってから準備したらいいや」などとのんきに構えていると、希望の洋服がなかなか見つからず慌ててしまった…という事態になりかねません。また、受験用の服を着て塾に通うことで服装も板につき、当日もリラックスして挑めるでしょう。

子供の洋服だけでなく、親の洋服も早めに選ぶことが大切です。早いところでは年長の5月から学校説明会がスタートします。説明会にはほとんどの保護者が面接用のスーツで参加するため、遅くとも5月には間に合うように準備しておきましょう。

国立小学校の受験に関するよくある質問

はじめての国立小学校受験では、わからないことや不安なことも多いでしょう。そこでここからは、国立小学校受験に関するよくある質問をピックアップしてご紹介します。

6-1. 東京都内の国立小学校はどこ?

東京都内の国立小学校は以下の通りです。

【 東京都内の国立小学校 】

  • お茶の水女子大学附属小学校
  • 東京学芸大学附属世田谷小学校
  • 東京学芸大学附属小金井小学校
  • 東京学芸大学附属竹早小学校
  • 東京学芸大学附属大泉小学校
  • 筑波大学附属小学校

6-2. 国立小学校受験で受かる子に共通点はある?

国立小学校受験に受かる子供には、以下の共通点があります。

【 国立小学校受験で受かる子の共通点 】

  • 基本の挨拶をしっかりできる
  • 良い返事ができる
  • 一定の知識やマナーが備わっている
  • 手先の動き・生活習慣がしっかり身についている
  • 待つことができる
  • 「聞く力」があり、「良い姿勢」が保てる
  • 協調性・コミュニケーション能力がある

まとめ

国立の小学校受験は、抽選で選ばれるかどうかの「運」が大きく左右します。とはいえ、試験に合格するための能力も審査されるので、早めに対策しておくことが大切です。国立のみの受験を考えている方は、抽選のリスクも考えて私立も併願するのがおすすめ。できる対策はすべて行って、親子共に悔いのないようにしてください。

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